コラム④ 
カスタムICでトータルコストを削減する方法

開発費だけで判断しない、製品ライフ全体でのコスト設計

 
1. コストは「部品単価」だけでは決まらない

カスタムICという言葉を聞くと、
「初期開発費が高いのでは?」
「少量生産には向かないのでは?」
といった印象を持たれることも少なくありません。
しかし実際の製品開発では、コストは部品価格だけで決まるものではありません。

設計工数、基板サイズ、実装工程、不良率、部品調達リスク――
こうした要素を含めた製品ライフ全体の視点で見たとき、カスタムICが有効な選択肢になるケースは多くあります。

 
2. カスタムICがもたらすトータルコスト削減効果

これまでのコラムでご紹介してきた内容は、すべてコストにも直結しています。
・部品点数の削減
 → 実装工数・検査工数の低減、不良率の改善

・小型化・省スペース化
 → 基板コスト削減、筐体設計の簡素化

これらが積み重なることで、量産段階ではもちろん、開発初期から量産終了までの総コストを抑える効果が生まれます。

 
3. 「作りすぎない」こともカスタムIC設計の価値

カスタムICというと、「すべてを盛り込む」イメージを持たれがちですが、
実際には必要な機能を、必要な分だけ実装することが重要です。

弊社では、
・将来使わない機能を無理に入れない
・外付けの方が合理的な部分は残す
・段階的なIC化も視野に入れる
といった視点で、過剰設計にならない最適な回路統合をご提案しています。
これが結果として、初期費用と量産コストのバランスを取り、長期的なコスト最適化につながります。

 
4. まとめ:カスタムICは「製品価値」を最大化する手段

第1回から第4回にわたり、カスタムICのメリットを以下の観点でご紹介してきました。
・機能を確実に実現するための手段
・部品点数削減による設計と品質の安定化
・小型化による製品競争力の向上
・トータルコストの最適化
カスタムICは、単なる部品置き換えではなく、
製品そのものの価値を設計段階から高めるための選択肢です。

「この回路、本当にIC化する価値があるのか?」
「小型化やコスト削減、どこまで現実的なのか?」
そうした検討段階からでも構いません。
構想レベル・検討レベルでのご相談も歓迎しております。


カスタムIC化は、製品設計の進化と競争力向上の鍵です。

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こんなご質問やご相談にもお答えします。

・カスタムICについて、詳しく教えてください。
・IC化出来るか分からないが相談に乗ってもらえるの?
・今のディスクリートの回路をIC化するとどれくらいコストメリットが出るの?
・開発費ってどのくらいかかるの?
・開発工期はどのくらい? 

等、お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

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